株式会社麻生
事業内容 | 製麺、業務用食材卸、青果事業、食品加工、通販事業 |
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設立 | 1947年10月 |
資本金 | 1,000万円 |
所在地 | 神奈川県平塚市東豊田480-17 |
導入システム | 販売管理パッケージ「スーパーカクテルCore FOODs」 |
株式会社麻生様は1947年に創業。主力は製麺事業で、「生中華麺」「餃子の皮・ワンタンの皮」などを中心とした業務用製品を製造販売しています。
また、冷凍食品、乾物、消耗品など、飲食店向けの業務用食材卸事業、「八百屋masa」の屋号で地域に親しまれる青果事業、岩手県釜石市を拠点とした食品加工事業などを幅広く展開。
「人々に感動を与え五感を潤わす品物を提案提供する」をキーワードに、安全・安心な食を提供しています。
同社では、別のパッケージシステムを利用していましたが、サーバ更新をきっかけに内田洋行ITソリューションズ(以下ITS)の統合システム「スーパーカクテル(スパカク)」を2007年に導入しました。
導入の背景
既存システムだけでは業務をカバーできず、アナログ作業が発生
課題解決への的確な提案がスパカク導入の決め手に
株式会社麻生様は、1990年代に導入した業務用パッケージシステムを15年ほど利用していました。ただ、システムだけでは対応できない部分が少なくなかったため、手書きなどでカバーして運用している実態があったといいます。
「とくに受注・出荷まわりで、アナログ的な運用が顕著でした。出荷の際は、手書きした紙をピッキング用紙として使っていて、現場の社員の負担も大きかったですね。また受注については、夜間の留守番電話による注文が1日100件以上。社員が朝早くに出社してそれを聞き起こし、1件ずつシステムに入力しなければならず、そうした点を効率化したいという思いがありました。サーバ入れ替えの時期を控え、当時のシステムのサポート体制にも少し不安を覚えていたこともあり、システム見直しを検討するようになりました」
こう語るのは、同社の通販事業部 課長・金子洋平氏。
以前商談を行ったことのあったITSを含め、各社のシステムを検討した結果、効率化に向けた柔軟なカスタマイズが可能なスーパーカクテルを選んだと振り返ります。
(写真)通販事業部 課長・金子洋平様
「先ほど話した留守電発注の対応なのですが、これをCTIの技術を使って効率化するという提案があったんです。ナンバーディスプレイ機能を生かして、発信元の電話番号をもとにお得意先を特定。システムの受注計上画面にお客さまの情報がすべて入った状態で入力を始められるというものでした。
また、当社は売上高で言えば食品卸の比率が高いですが、製麺も重要な事業です。生産管理も含めてパッケージで一元的にフォローしてもらえることもあり、スーパーカクテルの導入を決めました」
導入後の効果
- 受注計上から生産管理まで、システムの一元化に成功
- 煩雑な手作業がなくなり、効率化・省力化が進行
- 政府補助金も活用し、費用を抑えた新バージョン移行も実現
導入の成果
現場の実務に対応した、柔軟なカスタマイズを実施
全部署で活用し、省力化・効率化が進んだ
導入決定後、ITS担当者は現場に出向いてヒアリングを行い、業務の棚卸を実施。それをもとに基本設計を行い、2007年から稼働がスタートしました。現在では、経営層から製造現場、営業まで、全部署でスーパーカクテルを活用しています。
「長年使っていますが、スーパーカクテルは画面の視認性が良い。検索ボタンひとつ取ってもわかりやすさ・使いやすさを意識していることがわかりますし、手作業が多かった入力の省力化・効率化がかなり進んだと思います。出力機能が備わっているので、売上の実績なども簡単にExcelなどに落とせる点も便利です」(金子氏)
またITSは、同社の4,000アイテムに上る製品を扱う受注計上機能をはじめ、同社の要望をもとにスーパーカクテルにさまざまなカスタマイズを行いました。
「仕入れる製品が値上がりすると、その分売り値にも反映させる必要があります。そこに容易に気づけるように、仕入値の上昇をアラートとして出してもらうとか、かなり細かい点についても対応してもらいました。『未入金のお客さまはいないか』『各お得意先の単価はいくらか』『お支払いは売掛なのか現金なのか』など、スーパーカクテルのおかげで一目で確認できるようになりましたね。
創業時からの主力事業である製麺に関しても、生産の部分で助けてもらっています。麺は日配品で、『D+10日』という比較的短い賞味期限ですので、できるだけつくりたてのものをお客さまに届けるために、スーパーカクテルで綿密に計画を立てて生産・出荷しています」(金子氏)
(写真)株式会社麻生様 製造①
(写真)株式会社麻生様 製造②
コンバージョン契約で、開発期間と費用を抑えて新バージョンへ
政府のIT導入補助金も活用できた
同社は2024年2月から、長年利用してきたスーパーカクテルのバージョンアップに着手。ITSの提案により、一からカスタマイズしなおすのではなく、コンバージョン契約という形で費用と開発期間を抑えることにしました。
「開発期間は約1年を見込んでいます。移行ツールを活用することで、再カスタマイズに比べるとおよそ半分に近い工数になると聞いています。
費用についてもその点を考慮してもらったので、3分の2くらいになっています。また今回のバージョンアップにあたっては、ITSの提案で経済産業省の『IT導入補助金』を一部活用。基本設計の部分が補助金の適用対象になるため、さらにコストを抑えることに成功しました」(金子氏)
2025年に今回のバージョンアップが完了した後は、商品の検索性を上げるさらなるカスタマイズを考えていると、金子氏は話します。
「お客さまに『この間使ったあの製品をもう一度欲しい』とご相談いただいた場合に、それがすでに在庫としてあるものなのか、あるいは改めて製造しなければならない特注品なのかを、すぐに回答できる仕組みを整えたいですね。これにより、よりスピーディーにお見積もりやご提案ができると考えています。
また、新しいバージョンは取り込み機能も充実していると聞いています。お得意さまごとに契約単価の改定があると、今まではマスタ上で1社ずつ修正する必要がありましたが、一度Excelに出力したデータに複数社分まとめて修正をかけて、それを再度取り込めばマスタに反映される形でカスタマイズできればと考えています」(金子氏)
今後の展望
外部ツールとの連携も視野に、さらにスパカクを活用
今後もお客さまに喜ばれる製品を提供していく
今後も、スーパーカクテルの多彩な機能を使いこなしていきたいと語る金子氏。電子請求書発行システムなど、外部ツールとスーパーカクテルとの連携も視野に入れているといいます。
「お客さまとともに業容を拡大してきた部分が大きいので、今後もスーパーカクテルを活用して、とにかくお客さまに喜んでいただける商品をどんどん開発・販売していきたいですね。また、食品卸のお得意先である飲食店は、どこも人手不足。発注になかなか時間を割けない現状があります。当社はワンストップでほぼ全てが揃う仕入れ先として、今後も力になれればと考えています」
(写真)株式会社麻生様 外観
15年以上、パートナーとして伴走しているITSについて、金子氏は高く評価をしていると語ります。
「ITS担当者には本当に良くしてもらっているので、こうしたベンダーさんと出会えて良かったと思っています。スーパーカクテルに興味をお持ちの企業さまは、ITSと『自社の業務がシステム導入でどう変化するか』というシミュレーションを行ったうえで、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか」
※掲載内容は取材時点のものです。
おススメの製品・ソリューション
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