中小企業のデジタル化に対する意識が向上
人手不足でありながら生産性を維持・向上しなければならない。社会情勢に合わせて多様な働き方を採用したい。刻々と状況が変化する現代において、企業は変革を迫られています。コロナ禍を生き抜く企業の共通点を見てみましょう。
コロナ禍を生き抜く企業の共通点
人と人が密集しない働き方、いわゆるテレワークが政府より推奨された影響で、中小企業のデジタル化に対する意識は高まりました。2021年版中小企業白書によれば、コロナの流行前後でデジタル化に対する優先度が高いと答えた企業は16ポイント増加しています。
参考:中小企業庁「2021年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要」より
また、中小企業庁の調査では、労働生産性の高い中小企業はIT投資に積極的に取り組んでいるという結果も出ています。
右の図はIT投資開始企業と投資非開始企業の売上高経常利益率の比較です。IT投資を早期に開始した企業は、投資していない企業と比較して経常利益率大幅にが上昇していることがわかります。
コロナ禍の今だからこそ、人手不足や生産性の低下といった長きにわたる課題に目を向けてみてはいかがでしょうか。
参考:中小企業庁「中小企業のデジタル化に向けて」より
デジタル化への主な課題
ITツール検討~採用・利用継続までの意思決定プロセス
「現場は人手不足でデジタル化を必要としているが、経営者に理解してもらえない」
「業務フローをデジタル化したいが、作業者が作業手順の変更に納得してくれない」
デジタル化が進まない原因の1つに、各意思決定プロセスにおける反対意見が挙げられます。「認知」「評価」「計画」「実行」「継続」のプロセスで、それぞれデジタル化に納得してもらえるよう、準備する必要があるのです。
デジタル化推進の3つのポイント
手段と目的を見誤らない
デジタル化を進めるためにまず考えなければいけないのは、「今ある課題をどうしたいのか」です。課題を解決するために様々な案があり、その中で最も効率的であるデジタル化を選択する、という認識を忘れないようにしましょう。デジタル化することで満足してしまっては、費用と手間がかかるばかりで生産性や効率は変わらない…ということになりかねません。
必要に応じて外部の手を借りる
デジタル化の初心者である既存社員に、専門的な課題抽出や計画を一任するのは得策ではありません。折角手間や時間をかけて戦略を立案するのですから、成果を最大化するために、必要に応じて外部の専門家を活用しましょう。第三者の目線に立ってもらうことで、これまで見えてこなかった課題を発見することが出来るかもしれません。
経営者が積極的に関与する
最初はスモールスタートで始めるデジタル化ですが、計画を立案するためには社内のいろいろな部門を横断する必要があります。時には業務プロセスの見直しなど、抜本的な改革を必要とすることにもなります。企業のデジタル化の方針をあらかじめ経営者が決定し指し示すことで、全社的な取組として進めることが可能となります。
業務のデジタル化は課題別に検討
人手の不足や社会情勢に応じた新しい働き方の採用など、どの企業も今後必ずデジタル化に迫られる機会があります。上記の3つのポイントを踏まえて、何が必要なのかを見定め準備を進めていきましょう。
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【参考】
・中小企業庁「中小企業のデジタル化に向けて」
・中小企業庁「2021年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要」