【最新】IT導入補助金は2025年も継続!いつからはじまる?今後のスケジュールや変更点を解説

公開日:2025.2.25
更新日:2025.3.15
IT導入補助金は最大450万円の補助を活用できます

IT導入補助金は、業務の効率化や生産性の向上を目的として、販売管理、会計ソフトや勤怠管理システムなどの導入に対し、費用の一部が補助される制度です。内田洋行ITソリューションズでは、豊富なIT導入補助金の申請実績で、事業者さまのIT導入を支援いたします。本稿ではIT導入補助金の傾向から対策までわかりやすくお伝えします。

はじめに「IT導入補助金」とは

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者が業務の効率化や生産性の向上を目的としたITツールを導入する際、費用の一部が補助される制度です。

IT導入補助金におけるITツールは販売管理ソフトや会計ソフト、勤怠管理システムなどのパッケージソフトのほか、システム導入に必要な費用、保守サポート費用、さらにクラウドサービスの利用料金などが補助対象となります。中小企業庁が実施する支援制度であり、2017年の開始以後、例年多くの事業者に活用されています。
この制度を活用することで、企業は生産性や業務効率の向上を図るとともに、競争力を強化する大きなチャンスを得ることが可能です。

IT導入補助金は2025年度(令和7年度)も実施

2025年度版のIT導入補助金も前年同様に実施される予定です。
中小企業庁から公表された情報によると、「IT導入補助金2025」は3月31日より申請が開始されます。
現在は、1次公募のスケジュールまでしか公開されていませんが、例年通り、随時申請スケジュールが追加発表されることが考えられます。
引用元:中小企業庁:中小企業対策関連予算「IT導入補助金2025」PDFより
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/r6_it.pdf

主な申請枠の初回公募スケジュールは下記のとおりです。

  • ■「通常枠」「インボイス枠(インボイス類型)」「セキュリティ対策推進枠」※全て同じスケジュールです。
  • 締切日:2025年5月12日(月)(予定)17:00
  • 交付決定日:2025年6月18日(水)(予定)
  • 事業実施期間:交付決定~2025年12月26日(金)17:00(予定)
  • 事業実績報告期限 :2025年12月26日(金)(予定)

最新のスケジュールは以下のページをご確認ください。
https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/

2024年度(令和6年度)のIT導入補助金の申請結果

2024年度におけるIT導入補助金は、多くの企業に利用され、順調に進展しました。
特にデジタルシフトへの対応が求められる中、数多くの企業がこの制度を活用し、実際に補助金を受けた企業からのフィードバックもあり、IT導入後の業務効率化や生産性向上に成功した事例が報告されています。これにより、次年度のIT導入補助金に対する期待が高まる結果となりました。

IT導入補助金2024の申請・採択傾向

<申請・採択傾向>
2024年のIT導入補助金では5種の類型で公募されましたが、申請件数は「通常枠」「インボイス対応類型」が大多数を占め、その他の類型での申請は低調でした。
採択率は通常枠は例年通り、インボイス対応類型では最終公募直前までは高い採択率を保ってましたが、最終公募のみ通常枠・インボイス対応類型ともに著しく低い採択率となり、最終的な採択率も昨年より下がっております。

2024年度の類型別申請数及び交付決定数

申請数 交付決定数 採択率
通常枠 25,005 16,943 76.8%
インボイス枠(インボイス対応類型) 46,529 33,035 71.0%
インボイス枠(電子取引類型) 1 1 100.0%
セキュリティ対策推進枠 225 192 85.3%
複数社連携IT導入枠 7 4 57.1%

過去の申請では不正が発覚

<不正の発覚>
2024年にはIT導入補助金の申請における不正が発覚し、十数件の支援事業者が登録抹消され、おそらく補助金を受け取った補助事業者も補助金を返還したと思われます。
IT導入補助金においては購入したソフトウェアの金額を超える補助金が支給されることは無く、名義の貸し出し行為なども禁止されています。IT導入補助金の知識が無いと、意図せず不正に巻き込まれる可能性も考えられます。そのため、2025年度のIT導入補助金では信頼できる支援事業者を選ぶことも重要なポイントのひとつといえます。
また、上記の影響により、補助金受給後に義務付けられている事業実施報告の審査も例年より厳しくなりました。事業実績報告の審査は細かいチェックポイントがあるためので、申請経験が少ない支援事業者では補助金の支給まで時間がかかる可能性もあります。

2025年度のIT導入補助金の概要

2025年のIT導入補助金は2024年の枠組みを引継ぎ、大幅な変更はありませんでした。
昨年同様、「通常枠」と「インボイス対応類型」での申請がメインになると思われます。
また、「セキュリティ対策推進枠」の要件が拡充されましたので、こちらの利用も増えることが予想されます。

主な変更点

2025年度のIT導入補助金では、いくつかの重要な変更点が考慮されています。特に、補助率や対象経費の拡充が実施される見込みです。これにより、中小企業にとって利用しやすい内容になりそうです。
補助金制度の活用を通じて、より多くの企業がIT導入を実現しやすくなるでしょう。

通常枠では最低賃金近傍の事業者の補助率が2/3にアップ

昨年までは通常枠の補助率は1/2で固定でしたが、2025年より最低賃金近傍の事業者であるとの表明により補助率が2/3にアップしました。現時点で詳細は不明ですが、補助率アップのためには最低賃金の引上げが条件になる可能性もあります。

※最低賃金近傍の事業者とは「3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員数の30%以上であることを示した事業者」を指します。

IT活用の定着を促す導入後の「活用コンサルティング」も対象となる

補助金申請の対象として、今まではソフトウェアのパッケージ費用だけではなく、導入費用や保守費用、マニュアル作成費用も対象として申請が可能でした。
2025年はそれらに加え、導入するソフトウェアの活用を促す「活用コンサルティング」が対象として拡充されました。
「活用コンサルティング」はITツール導入完了(納品日)から6か月間のうちに発生する費用が対象です。ITツールは導入しただけでは、業務の効率化にはつながらず、社内でのITツールの利用が定着する必要があります。補助金申請の際には導入するソフトウェアに対する知識が豊富なITベンダーと協力して申請することが有効です。

セキュリティ対策推進枠の補助額・補助率が拡大

昨年のセキュリティ対策推進枠での申請件数は225件にとどまりました。
昨今、様々な企業で情報漏洩が発生しており、特に中小企業・小規模事業者のセキュリティ対策は重要な課題となっております。
2025年のIT導入補助金では「セキュリティ対策推進枠」の補助額上限が100万円から150万円へ、小規模事業者の補助率が1/2から2/3と拡充されています。

セキュリティ対策推進枠の特徴

2025年度のセキュリティ対策推進枠は、企業が安全なIT環境を整え、業務効率を向上させるために不可欠な取り組みです。この枠を活用することで、企業はセキュリティソフトウェアだけでなく、ハードウェアの導入も促進し、より堅牢なシステム構築が可能になります。
さらに、補助金を活用することで、企業はデジタル資産の保護を目的とした最新のセキュリティ対策に対する投資がしやすくなります。これにより、多様化するサイバー脅威に対処する一方で、6次産業など異なる分野のビジネスにもセキュリティ基盤を強化する姿勢が求められ、企業の競争力を高めることが期待されています。

当社からは、「PCセキュリティみまもりパック」を対象ITツールとして申請する予定です。マルウェア感染、日々の監視対策などのセキュリティ対策にお困りの方はご検討ください。

2025年度IT導入補助金の申請類型

赤字が2025年からの拡充点、赤枠がお勧め類型となります。

補助金の申請対象ツールとなるもの

事業の効率化に寄与するソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費が対象です。
デジタル化基盤導入枠では上記に加え一部のハードウェア購入費が対象となります。

インボイス対応類型

インボイス対応類型ではインボイス制度に対応した「会計ソフト」「受発注ソフト」「決済ソフト」とその導入費が補助対象となり、それ以外の機能を持つソフトウェアは申請できません。
会計/受発注ソフトいずれかの機能のみの場合は最大補助額が50万円ですが、会計/受発注ソフトから1つずつを組み合わせて導入する場合は最大350万円の補助額が支給されます。インボイス制度に対応するためには会計/受発注いずれの機能も必須ですので、補助額を鑑みても、断然、組み合わせての申請をお勧めいたします。

インボイス対応類型 活用例

例)販売管理システム「スーパーカクテルCore販売」と会計ソフト「奉行クラウド」を組み合わせてインボイス対応類型を申請したケース

※なお、価格は補助金計算のためのサンプル価格です。正式な価格は別途お見積りとなります
※2024年にITツール登録が認められた事例です。

補助金申請の流れ

IT導入補助金では、認可されたIT導入支援事業者との共同申請が必須となります。まずはITベンダーにご相談いただき、申請をご検討ください。

申請の流れ

申請に必要な書類や作業

申請をご検討の際は、まず「GビズIDプライム」の取得をお願いします。

内田洋行ITソリューションズからの申請であれば、必要書類から申請内容の確認まで、すべてサポート可能です!

申請に必要なもの

GビズIDプライム」取得 ※取得に1週間程度必要」
納税証明書」取得 
履歴事項全部証明書」取得 ※3カ月以内に取得したもの
SECURITY ACTION」の実施
※「みらデジ」は事業終了のため、IT導入補助金の要件からは外れました

申請をご検討中の方は、お気軽に内田洋行ITソリューションズまでお問い合わせください。

IT導入補助金に関するよくある質問 FAQ

Q.申請は単独で行えますか?
A.IT導入補助金の申請は登録されたITベンダー(IT導入支援事業者)との共同申請が必要です。
 複数のITベンダーからの申請・導入は行えず、必ず1社IT導入支援事業者を選択し、事業実施の際はそこからの購入が必須となります。
Q. どのようなソフトウェアを申請できますか?
A.内田洋行ITソリューションズでは販売管理ソフトスーパーカクテルシリーズなどの内田洋行製ソフトウェアはもちろん
 自社製品・他社製品問わず取り扱いのあるソフトウェアの申請が可能です。取り扱い製品に関しましてはお問い合わせお願いします。
 ただし、お客様のご希望の製品・地域によっては対応できず支援をお断りさせて頂くこともございます。
Q.ハードウェア(パソコン・タブレット端末)のみ申請したいけどできますか?
A.IT導入補助金ではソフトウェアの導入が必須となっております。
インボイス対応類型のみ、ソフトウェアとセットでのハードウェアの申請が認められております。
Q.過去にIT導入補助金を受領していても申請できますか?
A.要件を満たせば申請が可能です。
Q.他の補助金・助成金との併用はできますか?
A.補助対象となる事業内容(ソフトウェア)が重複しなければ申請可能です。
Q.リースは対象となりますか?
A.リースは補助対象外となります。
Q.補助金は事前に受け取れますか?
A.IT導入補助金では交付決定後にまず先に、事業に要した経費を支払う必要があります。
 事業実施完了報告後に審査があり、全て完了した後に補助金が振り込まれます。
Q.申請に対して手数料はかかりますか?
A.内田洋行ITソリューションズではIT導入補助金の申請に対しての手数料は頂いておりません。
プライバシーマーク