テレワーク(在宅勤務)は新型コロナウイルスの影響で注目を集めましたが、今回のようなパンデミックだけではなく、自然災害時や療養・介護・妊娠・育児などで外出を控えなければいけないような場面でも十分に活用できます。
今後は多様な働き方が求められますので、今こそテレワークできる環境を整備したいところです。
2020年のIT導入補助金では、テレワークツールの導入が優先的に支援されます。本記事では、テレワーク実施を成功に導く6つのステップや、テレワークツールの例、テレワークを支援する補助金についてご紹介いたします。
現在のテレワーク実施率
参照:厚生労働省 第1回「新型コロナ対策のための全国調査」
厚生労働省とLINE株式会社が3月31日から4月1日にかけて行った調査では、テレワークを実施している企業は5.6%程度という結果が出ました。その後緊急事態宣言が発令されテレワーク実施に至った企業もありますが、多くの企業は未だテレワークを行えない状況にあります。
一言でテレワーク、といっても実施には多くの事前準備が必要です。社外から社内システムへアクセスさせるための環境整備や、勤怠管理方法、セキュリティ対策など企業独自のルールも含めると、検討事項が尽きません。テレワーク実施に至るまでに、まずは何を決めておかなければならないか、実施のためにどのようなツールが必要か大枠を決めましょう。
テレワーク実施6つのステップ
テレワークの全体像を把握
テレワークを行う上で意識するポイントは「人事・労務」「ICT」「実施」の3点です。
■ICT:勤務場所が異なっても安全かつ快適なシステム環境で働くためのツールやシステム選定
■実施:テレワーク実施時に準備すべき体制や納得させる方法、維持していくために必要な考え方を検討
これらの検討に当たっては、企業の部門にそれぞれ一任するのも1つの手です。テレワーク検討に当たっては全員がその意識を共有し、理解している必要があります。上記3つのポイントを押さえた上で、経営企画部門が承認する、というのがモデルケースの1つです。
テレワークの全体方針を決定
テレワーク導入に当たっては、導入目的を明確化することが重要です。テレワークの実施がゴールとならないよう、実施部門や対象を盛り込んだ基本方針を策定します。
テレワーク起案時においてはそのメリットをキーマンに提示し、経営活動に支障がないよう、対象者や対象業務を絞り込んでスモールスタートさせると、現場での反感や混乱を最小限に抑えられます。
テレワーク実施のためのルールづくり
今回のようなパンデミックにあたっては早急な対応が求められますので、極力大きな制度変更をせずに業務を継続できるよう、トライアルを行い、実施頻度の調整や対象範囲を徐々に広げましょう。
対象者を絞り込む上では、社員のニーズ調査を行い、希望者から実施開始するのも1つの手です。
対象業務を絞り込む上では、まずテレワークを「現在実施できる業務」「すぐには実施できないがいずれは可能な業務」「実施できない業務」への切り分けを行います。次のステップ④を検討するには、このうちの「すぐには実施できないがいずれは可能な業務」に注目する必要があります。
労務管理については通常出社時と同様に労働時間を把握し、業績評価や人事管理を行うなど労働基準法が適用されます。勤怠管理方法はEメール報告か管理ツールを導入するのか、在籍確認はPC画面キャプチャなど行うか等検討し、実施の際には従業員へ事前通達を行いましょう。
テレワーク実施のためのICT環境整備
テレワーク実施でITツールを導入するか検討するには、まず現在の職場環境にどのようなツール・システムがあるのか把握すべきです。テレワーク業務では不要なシステム、もしくはクラウドシステムであれば新たにシステム導入する必要はありません。本当に必要なのはどのツールなのか、選定しましょう。
テレワーク実施時には、利用端末やネットワーク環境、サーバーアクセス方法なども準備が必要です。デスクトップPCは持ち帰りが出来ませんし、テレワーク場所によってはWi-Fi環境がない場合もあります。従業員のテレワーク環境を管理し、実施できるかどうかも事前に確認しましょう。
セキュリティ対策
普段社内で行っていた業務を社外で行うわけですから、セキュリティルール・対策は入念に策定しましょう。具体的には防犯対策や書類・端末施錠収納を義務付ける物理的セキュリティ対策や、ウイルス対策ソフト・サービス利用や各デバイス内のデータ暗号化を施す情報的セキュリティ対策があります。
普段から従業員には情報を取り扱う際の行動指針やルールを遵守を徹底する研修を行うと、テレワーク時にもルールが周知されるようになります。
テレワーク推進のための評価と改善
テレワークの実施は少なからずコストがかかるものですので、実施前と比較しどのような効果があったのか把握しておきたいところです。顧客満足度や新規契約獲得数に変化があったか、無駄な業務削減で効率化されたものはあったか、紙消費量や電気代などコストは増減したのかなど項目をまとめ、良くなった点は継続し悪化した点は原因を特定すべきです。
その原因の対策を講じ、短期的なテレワークを繰り返すことで、従業員にとっても新しい働き方が選択できるようになります。今後の働き方として継続できるよう、評価と改善を行いましょう。
テレワークツール例 ご紹介
チャット、ビデオ会議、ファイルストレージを含む
Officeコラボツール
「Office365」は最新版のOfficeアプリケーションや、メールサービス・オンライン会議サービスや、社内ポータル・ファイル共有サービスなどのグループウェア機能を利用することができます。
専用システムならではの
高機能で使いやすいWEB会議システム
「LiveOn(ライブオン)」は、離れた拠点とインターネットを通じて映像・音声のやり取りや、資料の共有などを行うことができるコミュニケーションツールです。インターネット回線をつないだPCやスマートフォン・タブレット端末などで利用することができます。
自宅などのテレワーク環境から
会社のパソコンを自由に操作
いつでもどこでも自分のパソコンに接続し、業務の処理や電子メールを送受信できる遠隔制御ソリューションです。PCの他、スマートフォンや、タブレットPCも使用可能で、高度なセキュリティを保持しています。
また、接続情報や統計ログといった管理者コントロール機能や、電源制御機能を有しています。
様々な環境から必要なファイルを
セキュアに共有
「AZCLOUD ファイルサーバ」は、様々なデバイスから、あらゆる企業におけるファイルを「保管」、「整理」、「管理」、「追跡」、「共有」等ができる高セキュアでスケーラブルなクラウドストレージサービスです。
PCや、タブレット、スマートフォンを通じ、いつでもどこでも安全かつ確実に、ファイルの保存、管理、アクセス、共有が可能となります。
テレワークでも
円滑な情報共有を可能に
「Garoon」はビジネスをストレスフリーにするクラウド型グループウェアです。スケジュールやワークフロー機能がワンパッケージで揃っているので、社内の煩雑な申請業務や膨大な社内情報の管理が効率化されます。
自宅からでも可能な
タイムカード不要の出退勤管理。
賃金計算のミスによるリスクと法制改正への対応や、勤怠管理・就業管理データが経営に生かされない、勤務シフトを組むのが大変など勤怠管理にお悩みを抱えた会社様向け勤怠管理システムです。
在宅勤務を実現する
業務用リモートデスクトップ
Soliton SecureDesktopはタブレット・Mac含む全ての端末からアクセスできる業務用リモートデスクトップツールです。
※ハードウェアの導入がないクラウド版がIT導入補助金対象。
※掲載ソリューションは2020年IT導入補助金のITツールとして登録予定ですが、事務局の審査や公募要件によってはご活用できないものや単独で申請できない場合がございます。
テレワークを支援するIT導入補助金
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの企業が働き方の見直しを余儀なくされています。マスクの着用義務付けや満員電車を避ける時差出勤、そして外出しなくても業務を行えるテレワークが推奨されています。経営活動をストップさせない、そして社員の健康を守るテレワークは企業としても実施したいところですが、社内の仕組みやツールの導入など事前にすべき準備がとても多いです。
2020年のIT導入補助金では、テレワークツールの導入が申請時に有利となります。昨年に引き続きクラウド製品の導入も加点対象となりますので、補助金利用の際に候補としてみるのも良いでしょう。
内田洋行ITソリューションズは2017年に255件申請で 採択率90.6% 、2018年に350件申請で 採択率100% の代理申請実績がございます。ITツールの導入を検討されている方、補助金利用を検討されている方は、申請実績豊富な内田洋行ITソリューションズへお気軽にご相談ください。
下記お問い合わせフォームよりご相談・お問い合わせください。
【参考】
・厚生労働省 第1回「新型コロナ対策のための全国調査」 2020年4月閲覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10695.html
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